夏といえばホラー!ですが、ホラーは苦手なのでミステリー映画についての記事を書こうと思います。
夏のミステリーといえば、私の好きな東野圭吾さんの作品【真夏の方程式】が頭に浮かんだので、まだ見たことがない方も、見たことがある方にも、より【真夏の方程式】に興味をもっていただける内容にしていきたいと思います!
真夏の方程式(映画)での名言~湯川編~
ガリレオシリーズとは、福山雅治さん演じる湯川学(物理学者)が、数々の事件を独自の視点をもって解決に導く推理小説で、【真夏の方程式】は映画版第二弾、となります。
キャストのご紹介を先にしようと思いましたが、私が勝手にチョイスした湯川学の名言をざっと読んでいただくことによって、「湯川学」とはどういう人物なのか、そして真夏の方程式のテーマについて、何となく分かっていただけるのではないかと思います。
では早速いきたいと思います!
★海を守りたい住民と、経済を発展させるために地下資源を採鉱したい開発会社との討論会で、湯川の発言
「地下資源を採掘すれば生物には必ず被害が出ます。人間はそういうことを繰り返して文明を発達させてきました。
だがその恩恵はあなたたちも受けてきたはずだ。あとは・・・選択の問題です」
★岸谷と湯川とのやりとり
岸谷「少年?湯川先生、子供苦手じゃないですか」
湯川「苦手じゃない、嫌いなんだ」
★少年と湯川とのやりとり①
湯川「分からなくても、自分で考えろ。答えを知った時の喜びがより大きくなる」
★環境活動家の成実を勉強不足と指摘する湯川とのやりとり
湯川「大事な問題に関わっているんだろ、君は。すべてを知ったうえで・・・」
成実「“自分の進むべき道を決める”でしょ?」
湯川「勉強してもらわないと困る。」
★少年と湯川とのやりとり②
「好奇心は人を成長させる最大のエネルギー源だ」
★少年と湯川とのやりとり③
湯川「この夏休み、君は色々なことを学んだ。問題には必ず答えがある。だけどそれをすぐ導き出せるとは限らない。これから先、君はそういうことをいくつも経験していくだろう。それは僕も同じだ。でも焦ることはない。僕たち自身が成長していけば、きっとその答えにたどり着けるはずだ。君がその答えをみつけるまで、僕も一緒に考える。一緒に悩み続ける。」
湯川「忘れるな。君は一人じゃない。」
少年「はい」
最後は名言というには長すぎますが、はずせないシーンですので組み込ませていただきました。この他にも名言はたくさんありますが、ストーリーを理解していないと意味が分からないと思いますので、厳選してお届けしました!
いかがでしたでしょうか?
【真夏の方程式】がどういったストーリーか興味を持ち始めていただけると幸いです!
真夏の方程式(映画)キャストに杏!
では、あらすじをお話しする前に、映画版のキャストについてざっくりご紹介したいと思います。
これから小説を読む方は、恐らく役者さんをイメージして読むことになってしまいますので、ご注意くださいね。(福山雅治さんのイメージは十分定着していますが・・・笑)
・湯川学 – 福山雅治
帝都大物理学准教授
・岸谷美砂 – 吉高由里子
警視庁捜査一課刑事
▼柴咲コウさん演じる内海薫の後輩ですが、原作にはないキャラクターです。
・草薙俊平 – 北村一輝
警視庁捜査一課刑事で湯川学の大学同期
・川畑成実 – 杏
アラサーの環境活動家、この作品のキーパーソン
・川畑重治 – 前田吟
成実の父
父親の旅館を継ぐため東京→玻璃ヶ浦に家族で移住
・川畑節子 – 風吹ジュン
成実の母
・仙波英俊 – 白竜
殺人で逮捕歴あり
刑期は終了し、現在消息不明
・塚原正次 – 塩見三省
今回の被害者、重治の旅館に宿泊
元警視庁捜査一課刑事
・三宅伸子 – 西田尚美
仙波に金銭トラブルで殺害されたとされている
元ホステス
・柄崎恭平 – 山﨑光
成実のいとこ(川端重治・節子の甥っ子)
夏休みに旅館に遊びにきたところ、湯川と出会う
ざっとメインどころはこんな感じです。
福山雅治、吉高由里子、北村一輝の3人はドラマからのレギュラーメンバーです。
今回の作品も豪華キャストの名が連なっておりますね!
杏さん演じる成実がダイビングをしているシーンがありますが、ウェットスーツを着ていても際立つスタイルのよさはさすがです!
今作のキーパーソンであり、重要な役となっております。
真夏の方程式(映画)あらすじとネタバレ!ずばり犯人は?
ここから先は、ずばりネタバレです。
最初に言っておきますと、私が勝手に思う東野圭吾さんの作品の醍醐味は、なんとなく先が読めて犯人も検討がつきそうなのですが、ぼやっとしたところは最期のどんでん返しを読まないと、もちろん分かりません。ですが、そのちょっとしたぼやっとが、読者の想像を1歩も2歩も先をいく内容で、畳みかけるように結末を迎えます。
真夏の方程式は映画化するにあたって、伏線回収を分かりやすくしすぎたせいで、あまり結末に対する衝撃度が少なかったように思えた反面(先に本を読んでしまったことも関係ありますが)、視聴者にとっては、1回みるだけで十分内容が理解できるものになっているかと思います。
言いたいことは、ミステリーの醍醐味であるタネをここで書いてしまうので、本にしろ、映画にしろ今後読まれる方、見られる方はご理解のうえ、この記事を読んでくださいね。
では、早速ですが【真夏の方程式】における犯人ですが・・・
この作品には2つの事件が絡んでいます。
まず、キャストの紹介でも記載しましたが、元ホステスの三宅信子が殺された事件で、犯人(仙波)を逮捕した塚原は、成実の父が経営する旅館に泊まりにきます。
そして、塚原が殺された事件。堤防からあやまって転落したかのように見えましたが、実際は一酸化炭素中毒による死亡でした。
1つ目の事件は、仙波が逮捕されて終わった事件かのようにみえますが、実は仙波は冤罪でした。では、誰が真犯人なのでしょう。
ずばり、杏さん演じる成実が、三宅信子を殺害したのです。
では、なぜ殺害に至ったのか・・・
三宅信子はお金にルーズで借金がありました。
そこで、昔同じ店で働いていた川畑節子(成実の母)にお金をたかりにきます。理由は、成実の父親が重治ではなく“仙波”であることに気づいてたからです。
成実が1人で家にいる時に、信子は家に押しかけてきて、口論になった末、川畑家の家族写真を持って帰ってしまいます。成実は自分の家族が壊されることに恐怖を覚えたのでしょう。信子を追いかけ、包丁で殺害し写真を奪い返します。
仙波は信子が殺害されたニュースをみて、信子が節子と自分の間に子供がいることに気づき、お金をゆすりに行ったのではないかと察し、節子が事件に巻き込まれていないか心配で、連絡をとります。
成実が殺したことを知ると、自分が罪をかぶる覚悟をし、塚原によって逮捕されます。
ここまでが1つ目の事件の真相です。
次に塚原が殺害された事件ですが、犯人は川畑重治、成実の父親です。
塚原があの旅館に泊まった理由は、仙波が真犯人ではないこと、川畑成実が仙波の娘であることまで突き止めていたからでしょう。
川畑重治は、塚原の存在に恐怖を覚えたのたのです。塚原が節子に探りをいれてることを知り、事故死にみせかけ塚原を殺害します。
ですが、この物語の複雑さには“家族愛”、そして“秘密”が絡んでいます。節子と成実は、重治に仙波が本当の父親であること、そして成実が信子を殺したことを“秘密”にしていました。(当時重治は名古屋へ単身赴任)
ですが、重治は全てを知ったうえで、知らぬふりをしていました。成実を自分の娘として、愛し続けていたからです。塚原によって、過去の真実を掘り返される訳にはいかなかったのです。
そのため、塚原への“殺害動機があった”と、警察に知られる訳にはいかなかった重治は、自首をするも、事故死であることを主張します。
成実は2人の父親から、守られていたのです。
湯川は真相に辿り着くも、この事件により、ある人物の「人生がねじ曲げられる」ことを危惧し、罪を償おうとする成実に、その人物を守るよう諭します。それが成実の使命であると。
その人物こそが、成実のいとこ、恭平です。
どのようにして川畑重治は塚原を一酸化炭素中毒で殺害したのか、詳しくは本編をご覧になってください。この殺人には足が悪い重治1人では実行できませんでした。そこで、恭平は自分の気づかぬうちに、殺人に加担させられていたのです。
恭平は小学生ながらも、自分の身近で起きた事件に、人が死んでしまった事件の理由に、自分が関わっているのではないかと、不安になるのです。そこで、最初にお伝えした名言の「少年と湯川とのやりとり③」ですね。
いつか大人になって、恭平が真相を知りたがったとき、自分が何をしたのか、分かるようになったとき、成実には真実を恭平に話す義務がある、恭平を守らなければならない。
と湯川は言いましたが、湯川も一緒に悩み、考え、恭平の未来を守ろうとしていることが、あのセリフに感じられますね。
子供嫌いの湯川には珍しいストーリーだったかもしれません。
拙い説明でしたが、なんとなく全貌を分かっていただけましたでしょうか?
真夏の方程式(映画)の感想
では、最後に私の感想をお伝えして終わろうと思います。
小学生を巻き込んで人を殺し、自分は娘を守るために殺人を事故だと主張する重治、成実も自首したわけではないので、“後味が悪い”と、マイナスのレビューをされている方もいらっしゃいました。
受け止め方は人それぞれですが、私は恭平が大人になって、この事件をどう紐解いていくのか・・・いつか東野圭吾さん、かいてくれないかな~・・・と、むしろわくわくが残りました!
確かに「すっきり!」とはいかないので、もやもや~、というのは残るかもしれませんが、私は割ともやっとした方が好きな方なので、そこまで嫌悪感はなかったですよ。
それに、人間の感情というのは基本的に「もやっ」として説明がつかないことも多くないですか?むしろこの後味の悪さが、人間そのものを表しているような気が私はします。
私がタイトルの「真夏の方程式」の後にいちいち“映画”とつけるのは、私の中で「小説」と「映画」は別物であるからです。
大まかなストーリや結末に大差はないですが、私はイメージ(映像)を先に見てしまうと、その後読む小説が先入観ありありになっていまい、おもしろくないのです。私の想像力が乏しいだけかもしれませんが・・・。笑
小説は、なるべくまっさらな状態で自分だけのイメージを作り楽しみ、その後映像化されたものをみて「あー、ここのシーンはこんな風に描写してるのか」とか「え?この役者さん全然イメージ違うじゃん!」とか思いたい方なのです。
試しに映画化されたものを先に観て、その後小説を読んでみましたが、全然進まず、リタイアしました。笑
小説には小説、映画には映画の良さがあるので、皆さん自分に合った方法で楽しみましょう!
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